自分でできるセキュリティ対策
自分のデバイスを管理する
私たちは、外出する際に財布が安全な場所にあることを確認します。そしてこの意識は、PCやスマートフォン、タブレットなどのインターネット接続デバイスにも当てはまります。特にスマートフォンは、小型であるために、紛失や盗難に遭わないよう注意が必要です。サイバー犯罪者は、スマートフォンから、企業データや個人の連絡先、銀行口座、さらにはクレジットカード情報まで、簡単に入手します。社会人になると、会社用のデバイスも支給されると同時に、実際にデバイスを持ち歩く機会も増加します。紛失や盗難による情報漏えいに注意してください。
パスワードを適切に運用する
実生活でパスワードの重要性について認識していない人はいないでしょう。しかしインターネット上では、多くの人が非常に単純なパスワードを使用しています。しかも、同じパスワードを使い回しているため、パスワードが1つ判明すれば、複数のアカウントにアクセスできることになります。パスワードは、情報漏えい対策として最もセキュリティ度合が低い手法です。サイバー犯罪者は、簡単にパスワードをクラッキングしますし、パスワードを推測する自動化プログラムも多く販売されています。これらの犯罪から身を守るためには、パスワードの設定に十分に時間をかけることが必要です。重要なアカウントごとに、異なるパスワードを作成し、プライベート用とビジネス用とで使い分けてください。大文字と小文字、数字、記号を組み合わせた、少なくとも8文字以上のものにし、自分の名前や誕生日といった個人情報の使用は絶対に避けてください。
個人情報をできるだけ公開しない
見ず知らずの人に、安易に自分の個人情報を教える人はいないと思いますが、インターネット上でも同様です。新生活と同時にFacebookなどのソーシャルメディアを活用し始める人も多くなるため、サイバー犯罪者にとって、このようなサイトは情報の宝庫です。個人情報を盗み出すKoobfaceワームや、メッセージをターゲットの友人やフォロワーに送信するソーシャルエンジニアリングの手法を悪用した犯罪は、数多く存在します。個人情報を守るためには、公開する個人情報をできるだけ最小限にすることです。何かを投稿したり公開したりすれば、誰かに見つけ出される可能性があることを認識しておく必要があるでしょう。
データを暗号化する
盗まれないよう、貴重品は鍵をかけた金庫の中に保管するものです。この意識をPC内のデータにも適用してください。サイバー犯罪者は、ワイヤレスネットワークのような保護されていない接続からPC内の個人情報や機密情報を入手できます。社会人になれば、様々な個人情報や機密情報を多く扱うようになります。自分の家に鍵をかけたか確認するように、データも暗号化されていることをきちんと確認してください。特に、移動中にインターネットに接続しなければならない場合は、携帯電話会社のモバイルブロードバンドを利用し、ホテルやカフェの無料ワイヤレスネットワークの利用は必ず避けてください。